シルバーバーチ
【霊界から見た戦争】
〔シルバーバーチへの「質問」を「現代」に変えてみました。それに対するシルバーバーチの「解答」は同じだと私は思っています〕
2019年
質問 日本のあるジャーナリスト
米国は、多くの核兵器を持ち、完全武装をして大戦に備えております。
また、中国は、覇権主義を掲げ、東シナ海尖閣諸島への侵略をうかがい、核兵器を持ち強大な軍事大国となり、日本が脅かされております。
日本は、中国の尖閣諸島での、やりたい放題に手をこまねいて、ただ見ている状況が歯がゆくて仕方ありません。日本も同様に核兵器を持つべきだと思いますが、
持たないならば、侵略に備えて、日本国民の生命、命を守るためにも、憲法9条を改正して、自衛隊を堂々たる軍隊として認め、中国に対抗できるよう、軍事力を増強するのは、当然のことと思いますが。
回答 シルバーバーチ
あなた方は、国や民族の概念で考えますが、私は神(大霊)とその子供(人類)という概念で考えていることをこれまで何度も申し上げてきました。
破壊のための兵器をいくら作っても、平和はもたらされません。
平和を希求する声が高まり、人々が「愛と奉仕」の摂理にのっとって、生きるようになった時、平和が訪れるのです。
私は、一つの国、一つの民族という概念はとりません。
全人類が、大霊の一部であり、大霊の子供(神の子)であると考えているのです。
大霊の摂理〔神の摂理〕を適用するようになるまでは、地上界から戦争と破壊、混乱と破綻が尽きることはないでしょう。
質問
では、あなたは、他国からの、領土侵犯、武装侵略に対して、殺されても、手をこまねいて、ただ見ていろとおっしゃるのですか。
回答 シルバーバーチ
あなた方はよく、そういう論法で、私たちの意見を求めますが、
私たちは、永遠にして普遍の摂理を説いているのです。
最初の段階で「摂理」にあった手段を用いていれば、
※「愛と奉仕」「利他」、具体的には、話し合い、聞き耳を持つ、相手国への尊厳・尊重、共存共栄の模索、異文化への尊重、文化交流、政治的問題の早急な解決、和平交渉、平和条約の締結、政治的実行解決
絶対に戦争にしないための「決死の覚悟」と「たゆまぬ実質的平和の実現のための努力」をしていれば、今日のような苦境を招くことはなかったはずです。
あなた方は、難問が生じてから、とりあえず対策を講じて切り抜けようとしますが、それでは、根本的な解決はできません。
永遠の摂理だけが、永遠の平和・真の平和をもたらすことになるのです。
質問 他国からの侵略に対する、日本の「集団的自衛権」、正当防衛(制裁)に関してはどのようにお考えですか?
回答 シルバーバーチ
私の意見は、もうお分かりでしょう。「命」は大霊(神)のものであって、人間のものではありません。勝手に生命を奪うことは許されません。摂理に反します。摂理に反したことをすれば、代償を払わなければなりません。
「武力」という種を蒔けば、その種はさらなる「武力」を生むことになります。
原因と結果の法則は、絶対にごまかされないのです。
流血の種を蒔いておいて、平和を刈り取ることはできません。
物的欲望の種を蒔いて、その結果を免れることはできません。
愛が欲しければ、愛の種を蒔くことです。
平和が欲しければ平和の種を蒔くことです。
至るところに、奉仕の種を蒔けば、地上世界は奉仕の精神にあふれることでしょう。
このように、大霊の真理はきわめて単純なのです。
あまりに単純すぎるために、地上で指導的立場にある人々(一国の総理、大統領等)には、その重大性が分からないのです。
質問 宇宙には、戦争を正当化する理由はないのでしょうか。
回答 シルバーバーチ
ありません。
戦争は、地上世界に存在するだけで、霊界にはありません。
人間が殺意を抱くと、同じような欲望を持った地縛霊を惹きつけることになります。
この大宇宙には、地球以外にも、多くの知的生命体がいます。その知生体がいる惑星の数は億単位です。
そのなかで、地球は知的レベルで下から2番目の星です。
その多くの星々が、戦争という惨劇を、卒業しております。
そういう意味では、地球人類は、生後まもない未熟な星と言えます。まさに、進化(霊的進化)が始まったばかりの星です。
☆ ☆ ☆
ここからが、いよいよ本番です。
シルバーバーチの「戦争への回答」です。
質問「人類は、いつかは戦争のない平和な暮らしができるようになるのでしょうか」
回答 シルバーバーチ
「これは、難しい問題です。まず、理解していただけねばならないのは、神は人間に「自由意志」というものを授けられているということです。自由意志のない操り人形にしてもよかったのです。が、自由意志による選択の余地を与えられることによって、人間も永遠の創造的進化の過程に参加する機会がもてることになったのです。
人間は、地上をエデンの園、楽園、天国にすることもできれば、暗く荒涼とした、恐ろしい悪の園にすることもできます。そこに選択の余地が残されているのです。
戦争、暴力、貪欲、情欲、利己主義がはびこるのは、物質中心の考え方をするからです。そういう考え方をするのは、これほど多くの宗教が存在しながら、大半の人間が、肉体が死ねば「すべてお終い」と思っているからです。死後にも、実感をともなった生活―地上生活の賞罰が清算される世界が存在するという事実が信じられず、地上生活が唯一の生活の場であると考えます。すると当然、物質がすべてなら、今のうちに思い切り欲望を満足させておこう、ということになります。
それが、戦争を生み、憎み合い、殺し合うことになります。
もっとも、これは真相の一面を述べてまでです。ありがたいことに、他方では、人間のわがままによる混乱を抑制するための「摂理」も間違いなく働いております。その一環として私たちは、地上に霊的実在についての知識をもたらすための大事業にたずさわっているのです。
霊媒の活用によって、人間が霊的天命を背負った霊的実在であることを証明することができます。その天命を全うするも損なうも、日常生活における身の処し方一つにかかっております。
因果律、すなわちタネ蒔きと刈り取りの摂理は絶対に狂いません。
良い行いをすればそれだけ幸せを味わいます。利己的な行いをすればそれだけ苦い思いをさせられます。摂理はごまかせません。
死の床で、いくら懺悔の言葉を述べても、すでに始動している因果律の働きを止められるものではありません。
こうした真理を理解する人が増すにつれて、戦争が減り、平和な地域が広がっていきます。
これは、一長一夕(いっちょういっせき)にできることではありません。
私には、以上のようなお答えしかできません。自分の役目を果たすのです。自分なりの最善を尽くすのです。縁あって近づく人の力になってあげることです。親切に、寛容に、そして慈悲の心をもって接するのです。機会さえあれば、どこでも人のために役立つことを心がけることです。
それが、世の中に貢献するゆえんとなります」
〔シルバーバーチの霊訓 第10章 P185~187より〕
回答② シルバーバーチ
「地上界に限って考えてみても、戦争を正当化することはできません。物質的にも、ただ破壊を引き起こすだけです。霊界側から見た時、戦争は、決して正当化することはできません。
戦争は、人間は地上界を離れる時期が来た時に肉体から去るべきである、という摂理に反することになるからです。
大霊の子(=神の子=人間)が、よくぞ平気で神聖なる摂理を犯すものだと、私たちは呆れるばかりです。
実は、地上界のそうした愚かな行為が、低級霊たちに働きかけを許すことになっているのです。彼らは進歩と平和と調和を憎み、組織的な態勢を邪魔立てしようと画策しています。
そのことを、あなた方はご存じありません。
これを阻止するためには民族や国家間の対立をなくし、地上人類のすべてが、大霊の子供、すなわち神の子であるとの認識をもつことです。
対立を生んでいるのは地上の人間であって、大霊ではありません。すべての人間に大霊の分霊が宿っており、それゆえに全人類は等しく大霊の子供なのです。
地上世界には、建設しなければならない仕事がいくらでもあるというのに、指導的立場にいる人たちは、なぜ破壊という手段を選ぶのでしょうか。大霊は、すべてを支配する自然法則(摂理)をもうけられました。地上の子供たちは、その法則に背くようなことをしてはなりません。もし、摂理にそった生き方をしないなら、破壊と混乱を生むだけです。
人類は、もう十分にその結果を見てきたのではないでしょうか。
皆さんには、大霊の計画を地上界で実現するために全力を尽くしていただきたいのです。皆さんは、大霊が流血を望まれると思いますか。
戦争によって悲劇や苦難、失業や飢餓や貧困が生み出されのを望まれると思いますか。せっかくの賜物を無駄にし、小さな子供たちが両親から引き離されて無理やり霊界に追いやられてしまうのを見て、大霊が喜ばれると思いますか。
私たちがお届けして教えに忠実でありさえすれば、大霊のために奉仕している私たちと同じように、あなた方もこの大事業において役に立つことができるのです。
他人の肉体生命の終止符を打つ行為は(殺人)、 大霊の摂理に背きます。殺意を抱くと、理性が去ります。人間には大霊の分霊が宿っておりますが、同時に動物的進化の名残も留めています。人間の進化向上は、動物性を抑え、神性を発揮することによってなされるものなのです。動物性をむき出しにすると、戦争や紛争や殺し合いなどが起こります。
反対に内面の神性を輝かせ互いに助け合うようになれば、平和と調和と豊かさがもたらされます。
国家とか民族とかで差別してはいけません。いずれの国家も民族も、大霊の一部なのです。大霊の目から見れば皆、大霊の子供であり、兄弟姉妹なのです。私たちの教えは単純ですが、真実です。それは大霊の摂理を基盤としているからです。摂理を無視して地上界を築こうとしても、混乱や騒動が起こるだけで、最後は全てが破綻します。
よほどの犠牲的な努力がなされないかぎり、地上ではこれからも戦争が絶えないでしょう。人類はそうなる種を蒔いてきており、蒔いた種は人類自らの手で刈り取らなければなりません。
原因と結果の法則は絶対にごまかせないのです。
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ところが、
ここからは、シルバーバーチの戦争に対する、まさに「驚嘆の回答」です
この文章を読んだ瞬間、私は、「えええええ!」とその横に思いの吐露を文面の横に記入しました。私が、当時思っていた回答とは違っていたからです。全12巻の中でも、まさに衝撃的な回答でした。(当時2008年です)
その前に、この文章が、書かれた時代背景を述べると、シルバーバーチが、イギリスに現れたのは、2020年です。そして1939年に第二次世界大戦に突入し、その戦時下の中の極めて困難な状況下での、イギリスの交霊会における「シルバーバーチの回答」です。
☆ ☆ ☆
まず、この本の監修者(著者)である、近藤千雄氏の「前文」から始まります。
『参戦拒否、徴兵拒否といった不戦主義は、スピリチャアリズムにおいてだけでなく、すべての宗教においてその是非が問われ続けている問題である。
シルバーバーチは、常に道義心―「魂の奥の神の声」―が、各自の行為の唯一の審判官であると説き、従ってその結果に対しては、各自が責任を取らなければならないと主張している。
その論法から、母国を守るためには戦争(イギリスをドイツ軍から守る戦争)も辞さず、必要とあらば敵も殺めることも一国民としての義務と考える人を、シルバーバーチはとがめない。
これを、矛盾と受け止められて、批判的な意見が寄せられることがあるが、これに対してある日の交霊会でこう弁明した』
回答 シルバーバーチ
『批判的意見を寄せられる方は、私がこれまで「戦争」というものをいかなる形においても非難し、生命は神聖であり神のものであり、他人の物的生命を奪う権利は誰にもないという主張を揚げておきながら、今度は、「英国は、今や正義の戦いに巻き込まれた。これは聖なる戦いである。聖戦である」と宣言するものに、加担しているとおっしゃいます。
私は、永年にわたって、この霊媒(バーバネル氏)を通じて語ってまいりました。今これまでに私が述べたことを注意深く振り返ってみて、この地上へ私を派遣した霊団から支持されたワクに沿って、私なりに謙虚に説いてきた素朴な真理と矛盾したことは、何一つ述べていないと確信します。
今も、私は、これまで述べてきた通りに、人を殺すことは間違いである。生命は神のものである、地上で与えられた寿命を縮める権利は、誰にもないと断言します。
前にも述べたことですが、リンゴは熟せば自然と落ちます。もし熟さないうちにもぎ取れば、渋くて食べられません。
霊的身体も同じです。熟さないうちに、つまり、より大きな活動の世界(霊界)への十分な準備ができないうちに肉体から離されれば、たとえ神の慈悲によって定められた「埋め合わせの原理」が働くとはいえ、未熟のまま大きなハンディを背負ったまま新しい生活(霊界)に入ることになります。
その観点から私は、これまで述べてきたことのすべてをここで改めて主張いたします。これまでの教訓をいささかも変えるつもりはありません。
繰り返し(毎週一回)記録されている私の言葉の一語一語を自信を持って支持いたします。
同時に私は、いかなる行為においても、その最後に考慮されるのは「動機」であることも説いております。
まだ、英国が、第二次世界大戦に巻き込まれる前、いわゆる「国民兵役」(徴兵制度)への準備に国を挙げて一生懸命になっておられた時分に、『こうした活動に対してスピリチュアルリストとしての態度はどうあるべきでしょうか』との質問に私は、「そうした活動が同胞への奉仕だと信ずる方は、それぞれの良心の命ずるがままの選択をなさることです」と申し上げました。
いま英国はその大戦に巻き込まれております。
過去にいかなる過ちを犯していても、あるいはいかに多くの苦しみの種子を蒔いていても、
少なくてもこの度の戦争は英国自ら仕掛けたものでないことは確かです。しかし、それでもやはり、戦争をしているというとがめは受けなくてはなりません。
後ればせながら英国もこの度は、いくぶん「自衛の目的」もかねて、弱小国を援助するという役目をみずから買って出ております。
もしも兵役に喜んで参加し、必要とあらば、相手を殺めることも辞さない人が、自分はそうすることによって世界のために貢献しているのだという確信しているのであれば、その人をとがめる者は、霊の世界に一人もいません。
えええ、そうですか!(黄輝光一)
「動機」が何であるか―これが最後の試練です。
魂の中の静かな、そして小さな声が反発するが故に「戦争に参加することを拒否する人間」と、〔私、黄輝光一がそうです〕
「これが国家への奉仕(お国のため)なのだという考えから、つまり一種の奉仕的精神から敵を殺す覚悟と同時にいざとなればわが身を犠牲にする覚悟をもって戦場に赴く人間とは、私たちの世界から見て、上下の差はありません。「動機」が最も優先的に考慮されるのです」
えええええ、結果的には、動機と動機の激突、正義と正義の激突。これでは、戦争は終わらないのではないのでしょうか。動機とは何か、動機が絶対的に正しいとどうしていえるのか。動機が、狂っている人間、魂が狂っている人間がいるのではないかと。
・・・この部分は、未熟なる黄輝光一の魂の大いなる課題なり!!
シルバーバーチの言葉
「派閥間の論争も結構ですが、興奮と激情に巻き込まれて、その単純な真理を忘れた無益な論争は、おやめになることです。動機が、理想的理念と奉仕の精神に目指したものであれば、私たちは決してとがめません」
質問
「それでも、やはり人を殺すということが、なぜ正当化させるのか、得心できません」(私、黄輝光一もそう思うが・・・)
回答 シルバーバーチ
「必要とあらば―地上的な言い方をすれば―相手を殺す覚悟の人は、自分が殺されるかもしれないという危険をおかすのではないでしょうか。どちらになるかは自分で選択できることではありません。相手を殺しても自分は殺されないと言える人はいないはずです。もしかしたら自らの手で自らを殺さなければならない事態になるかもしれないのです」
更に、別の質問を受けてシルバーバーチは、その論拠を改めて次のように説明した。
「私たちは決して地上世界がやっていることを、これでよいと思っているわけではありません。もし満足しておれば、こうして戻って来て、失われてしまった教えを改めて説くようなことはいたしません。
私どもは、地上人類は完全に道を間違えたという認識に立っております。
そこで、何とかして、まともな道に引き戻そうと努力しているところです。
しかし、地上には幾億十と知れぬ人間がおり、みな成長段階も違えば、進歩の速度も違い、進化の程度も違います。
すべての者に一様に当てはめられる型にはまった法則、物的ものさし、といったものはありません。固定した尺度を用いれば、ある者には厳しすぎ、ある者には厳しさが足りないということになるからです。
殺人者に適用すべき法律は、およそ犯罪と縁のない何の係りもありません。
かくして、人間それぞれに、それまで到達した成長段階があるということを考慮すれば、それを無視して独断的に基準をもうけることは許されないことになります。
前にも、述べたように、「神」は、人間各自に決して誤ることのない「判断の基準」すなわち「道義心」というものを与えています。その高さは、それまでに到達した「成長の度合」によって定まります。
あなたがたが地上生活のいかなる段階にあろうと、いかなる事態に遭遇しようと、それがいかに複雑なものであろうと、各自の取るべき手段を判断する力―それが自分にとって正しいか間違っているかを見分ける力は例外なく具わっております。あなたにとって正しいことも、他のひとにとっては間違ったことであることがあります。
なぜなら、あなたとその人とは霊的進化のレベルが違うからです。
徴兵を拒否した人の方が、軍人より進化の程度において高いこともありますし、低いことあります。しかし、互いに正反対の考えをしながらも、両方とも「それなりに正しい」ということもありうるのです。
個々の人間が自分の動機に従って決断すればそれでよいのです。
すべての言い訳、すべての恐れや卑怯な考えを棄てて自分一人になりきり、それまでの自分の霊的進化によって培われた「良心の声」に耳を傾ければよいのです。
その声は決して誤ることはありません。決してよろめくこともありません。瞬間的に回答を出します。(人間的な煩悩によって)その声がかき消されことはあります。押し殺されることはあります。無視されることもあります。うまい理屈や弁解や言い訳でごまかされることもあります。
しかし、私、断言します。良心は、いつも正しい判決を下しています。
それは「魂に宿る神の声」であり、あなたの絶対に誤ることのない「判断基準」です。
道義心=良心=魂の宿る神の声=正しい判断を下すための、あなたの絶対に誤ることのない判断基準です。
良心は、魂の一部であり、正しいこと間違ったことを区別します。良心はハカリのようなもので、あなた方はそれによって善と悪を判断することが出来るのです。良心とは、魂の指針なのです〔教え・下P206〕
人間には、神の監視装置が植え付けられています。みなさんが、「道義心」とか「良心」と呼んでいるものです。それが正しいか間違っているかを告げてくれるようになっています〔最後の啓示 P180〕
では、最後に「戦うことは正しいことだと思いますか」という質問に対する、シルバーバーチの答えを紹介しておこう。
これは、第二次世界大戦が勃発する前のことであるが、その主張するところは、勃発後と変わることはない、これを、矛盾と受け止めるかどうか
―それは、読者ご自身が、全知識、全知性、全智慧を、総動員して判断していただきたい。〔編集者、近藤千雄氏の言葉〕
回答 シルバーバーチ
「私は、常々、たった一つのことをお教えしております。
動機は何かということが一番大切だということです。そうすることが誰かのためになるのであれば、いかなる分野であろうと、良心が正しいと命じるままに実行なされることです。私個人の気持ちとしては生命を奪い合う行為は、あってほしくないと思います。
生命は神のものだからです。しかし、同時に私は、強い意志を持った人間を弱虫にするようなこと、勇気ある人間を卑劣な人間にするようなことは申し上げたくありません。すべからく「自分の魂の中の最高の声」に従って行動なさればよいのです。
ただし、殺し合うことが、唯一の解決手段ではないことを忘れないでください。
質問
たとえば、もし暴漢が暴れ狂って手の施しようがない時は、「殺す」という手段もやむを得ないのではないでしょうか。
回答 シルバーバーチ
「あんた方はよく、ある事態を仮定して、もしそうなったら時はどうすべきかをお尋ねになります。
それに対して、私がいつもお答えしていることは、
『人間として為すべきことをちゃんと行っていれば、そういう事態は起きなかったはずだということす』人間が従うべき理念から外れたことをしながら、それを、どう思うかと問われても困るのです。
私たちにできることは、「真理と叡智の原則」をお教えし、それに私たち自身の体験から得た知識を加味して、その原則に従ってさえいれば、地上に平和と協調が訪れますと説くことだけです』
流血の手段によっても一時的な解決はえられますが、永久的な平和は得られません。
血に飢えて殺人を犯す人間がいます。一方、自由のための戦いで殺人行為をする人もいます。そういう人の動機に私は異議は唱えません。どうして非難できましょう。明日の子供のために戦っている今日の英雄ではありませんか。 〔そうですか?〕
私にできることは真理を述べることだけです。だからこそ政治的レッテルも宗教的ラベルも付けていないのです。だからこそどこの教会にも属さず、いわゆる流派にも属さないのです。
人間は自分の良心の命じる側に立って、それなりの役割を果たすべきです。どちらの側にも―敵にも見方にも―立派な魂を持った人がいるものです。ですから、動機とは何か―それが一番大切です。
こうすることが人のためになるのだと信じて行うのであれば、それがその人にとって正しい行為なのです。
知恵が足りないということもあるでしょう。しかし、動機さえ真剣であれば、その行為がとがめられることはありません。なぜなら、魂にはその一番奥にある願望が刻み込まれていくものだからです。
私は、常にあなたがた地上の人間とは異なる規範で判断していることを忘れないでください。
私たちの基準は、顕と幽のあらゆる生活の側面に適用できる、永遠に不変の基準です。時には悪が善を征服したかに思えることがあっても、それは一時的なものであり、最後には神の意志がすべてを規制し、真の公正が行きわたります。
その日その日の気まぐれな規律で判断しているあなた方は、その時々の、自分が一番大事だと思いものを必要以上に意識するために、判断が歪められがちです。宇宙を大いなる霊が、心配していることを忘れてはなりません。
その法則が、この巨大な宇宙を支えているのです。
大霊は、王の中の王なのです。
その王が生み、神性を賦与した創造物が、生みの親をどう理解しようと、いつかはその意志が成就されてまいります。
地上の無益な悲劇と絶望の有り様を見て、私たちが何の同情も感じていないと思っていただいては困ります。今日の地上の事態(大戦の惨状)を見て心を動かされなかったら、私たちは、よほど浅はかな存在といえるでしょう。しかし、私たちはそうした地上の日常の変転きわまりないパノマラの背後に、永遠不変の原理を見ているのです。
どうかその事実から勇気を得てください。そこにインスピレーションと力とを見出し、幾世紀にわたって善意の人々が夢見てきた真理の実現のために働き続けてください。その善意の人々は刻苦勉励して、あなた方世代へ「自由の松明(たいまつ)」を手渡してくれたのです。
今あなた方は、その松明に新たなる炎を灯さなくてはならないのです」
【シルバーバーチの霊訓(5)第12章「参戦拒否は是か否か』P214~224】
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
以上、「シルバーバーチの霊訓12巻」には、これ以外にも、戦争に関連して、膨大なるメッセージがあります。是非、全巻をお読みください。
シルバーバーチとは、地球上の全死人、800億人の総意。最上級に位置する「高級霊」からの、人類への愛あるメッセージです
全巻を通じて、
シルバーバーチの「戦争を終わらせる方法」は、実に簡単です。
一発回答です。それは、
人類が「霊的真理」を知ることです。「神の摂理」を知ることです。
現代は、残念ながら、99%の人が真実を知りません。これを「霊的無知」といいます。
戦争のない、平和な世界の実現は、
これから、一万年後のお話ですか?
出来るだけ早く、
すべての人が目覚め、すべての人が真実を知った時、
戦争がまったくない
「すばらしい世界」になることを期待します!
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